映画【青くて痛くて脆い】最後のセリフの「もう一度ちゃんと傷つけ」の意味とは。
【青くて痛くて脆い】の原作者は『君の膵臓をたべたい』“キミスイ”で、デビュー作にして2016年本屋大賞堂々の第2位、80万部突破のベストセラー作家である住野よるさんです。
そんな大人気小説『君の膵臓をたべたい』は切ない青春恋愛小説ですが、それに対して【青くて痛くて脆い】は扱われているのは同じ青春ではあるものの、人間としての若さ、未熟さや脆さを題材にしている青春サスペンス小説です。
この記事では【青くて痛くて脆い】のあらすじや観た人の感想、秋好はなぜ“死んだ”のか、最後のセリフの意味についてまとめています。
※以下ネタバレあり
あらすじ
story人付き合いが苦手で、常に人と距離をとろうとする大学生・田端楓と
空気の読めない発言ばかりで周囲から浮きまくっている秋好寿乃。ひとりぼっち同士の2人は磁石のように惹かれ合い秘密結社サークル【モアイ】を作る。
モアイは「世界を変える」という大それた目標を掲げボランティアやフリースクールなどの慈善活動をしていた。
周りからは理想論と馬鹿にされながらも、モアイは楓と秋好にとっての“大切な居場所”となっていた。しかし
秋好は“この世界”から、いなくなってしまった…。秋好の存在亡き後
モアイは社会人とのコネ作りや企業への媚売りを目的とした意識高い系の就活サークルに成り下がってしまう。変わり果てた世界。
取り残されてしまった楓の怒り、憎しみ、すべての歪んだ感情が暴走していく……。
アイツらをぶっ潰す。秋好を奪ったモアイをぶっ壊す。どんな手を使ってでも……。楓は、秋好が叶えたかった夢を取り戻すために親友や後輩と手を組み【モアイ奪還計画】を企む。
青春最後の革命が、いま始まる−− 。
観た人の感想
青くて痛くて脆いという映画色んな意味で刺さるから、自分の大学時代と重ねてしまう。
— よっしー豆粒&21卒 (@Yoshi_kmc) September 9, 2021
『青くて痛くて脆い』
それぞれの理想や世界がある。変えられる世界、変えられない世界、関われる世界がある。理想は大きくてもいい。大きい方がいい。外からでは見えない、内から見えることもある。傷付いても変えなきゃいけない世界もある。ちょっとずつ、世界は変わっている。#シミスの映画 pic.twitter.com/60dO7fY9Mg
— 清水てとらす (@tetsu_simisu) September 11, 2021
青くて痛くて脆い
共感した自分を認めたくない黒いモヤモヤは、映画の中でしっかり消化してきた。アリガトウ…痛い…
ED曲でトドメ刺された
今後も楽しみな俳優さんばかりでした。
原作もね、面白いよ。心情描写がもっと細かくて、糸が絡まってくす玉になるくらい色々考えてる pic.twitter.com/JAVgK59EPZ— 11.み-まる (@mi_malulu90) September 2, 2020
『青くて痛くて脆い』感想。『何者』に通ずる大学生イタい系映画でシビれましたね!また変人の女の子に振り回される系の話か〜と思っていたらまさかの潜入捜査ものに!吉沢亮演じる主人公に共感できるかどうかが評価の分かれ目か。自分は見事に「わかるわー」だった。そっち側になりたくなかった! pic.twitter.com/2MFGZLYIFX
— ヒナタカ@映画 (@HinatakaJeF) September 6, 2020
映画『青くて痛くて脆い』を観ましたっ!
人との距離感って難しいですよね。
苦手意識あるんですよね!私も!
自分の話なんじゃないかと思ったし、すごく刺さった、苦しかった!笑登場人物みんな違う考えを持っていたけど、
何故か全員に共感できてしまったなぁ見れてよかった#青くて痛くて脆い pic.twitter.com/eiR473R2tQ
— 大林ちえり (@sakuranboriii) September 14, 2020
初日に「青くて痛くて脆い」観てきました。本は読んでませんが予告で面白そうだったので観ちゃいました笑
色々と現代ぽいなと思いました。
登場人物皆、色々と共感できる所があって観る人によっては感じかたが違うなと思いました。面白い作品だったので、気になった方は是非おすすめします! pic.twitter.com/w6kH7tXwws— ふーた。。 (@huta0019) August 30, 2020
「青くて痛くて脆い」
私と他者が同じ方を向いて同じ世界を見ていたとしても同じ見え方はしていないのだ。彼女はなぜ死んだのか、世界とは、嘘とは、本質を揺さぶってくるような展開に中盤から夢中になりすぎてあっという間でした。#映画好きと繋がりたい pic.twitter.com/JFwbBZMuQ1— あぐり (@eigahasuumono) September 3, 2020
主人公の楓に共感できるかどうかがこの映画が面白いか面白くないかを分けるポイントなので、今現在楓と同じ感情を抱いている方や、似たような状況の方には刺さりまくるようです。また、今は成長したけど昔の自分はこうだったな…と過去の自分の気持ちを思い出すという方も多くいました。
秋好はなぜ“死んだ”のか
結論から言うと、秋好は死んでいません。
しかし、楓の事だけを見てくれていた、楓を必要としていた、痛く青臭く自分の理想を追求していた昔の秋好はもういないのです。
「明日世界が変わるかもしれない」「明日全員が銃を下ろす理由があれば、戦争は終わる」など理想に燃えていた、楓の好きだったあの頃の秋好寿乃は“死んだ”のです。
最後のセリフの意味とは
秋好と一緒に作った秘密結社“モアイ”を、あの頃の秋好のために奪還するべく“モアイ奪還計画”を企みモアイの不祥事を暴き、狙い通りにモアイを大炎上させた楓。最終的にはモアイは解散を発表しました。
モアイのリーダーであるヒロこと秋好寿乃(ヒロは秋好のあだ名)は炎上の犯人が楓だということに気づき、二人は久しぶりに会話をしました。
説得すれば秋好はきっとわかってくれる、また一からやり直せる。そう思っていた楓でしたが、口論の末秋好とはわかり合える事なく別れることになりました。
それからの楓は廃人のようになり、目的を達成したはずなのに達成感は無く、何度も考えた結果ようやく自分の気持ちに気づきました。
秋好が傷つくのは本当は見たくなかった、取り返しのつかない事をしてしまったということに。
青くて痛くて脆いのは楓自身だったのです。
その時初めて自分がしてしまったことの意味を理解しました。
時が経ち楓は大学を卒業し社会人となり、就職セミナーに参加しました。
その帰り道に秋好の後ろ姿を見つけ以前の楓なら避けていましたが、勇気を出して駆け寄りました。「拒絶されてもいい。その時はもう一度ちゃんと傷つけ。」と自分に言い聞かせながら。
原作者の住野よるさんのコメントにあったように、住野よるさんが描き続けている事は「人は変われるはずだ」ということです。
人を避け、不器用で自分本位だった楓もいい方向に変わることができました。その事が最後のセリフからも感じることができます。
楓のように誰かを傷つけてしまうことで結果的に成長する事ができたという経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
できれば誰かを傷つけずに成長できれば良いのですが、なかなか人はそう簡単に変わることはできません。
人を傷つけたという大きな失敗があるからこそ、もう二度と傷つけたくない、絶対に変わりたいという気持ちが芽生えるのかもしれませんね。
いかがだったでしょうか。
今回は【青くて痛くて脆い】のあらすじや観た人の感想、秋好はなぜ“死んだ”のか、最後のセリフの意味についてまとめました!
最後まで呼んでいただきありがとうございました!
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