【億男】映画の結末が意味不明?お金の正体や伝えたかったことやメッセージを考察
億男は、佐藤健、高橋一生の人気俳優がダブル主演を務めたことで話題になり、2018年10月に公開され大ヒットした邦画です。
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お金とはなにか、幸せとはなにかという今生きる人たちに価値観をめぐり、家族のあり方や、友情のあり方についても描くという、見た後に考えさせられるような作品です。
実際に映画を見た後の声は、一体なにを言いたかったのか、意味不明、言いたいことはなに?という、見終わった後にもやもやした感情を持つ人が非常に多いのも事実です。
億男は割りと面白かった。
北村一輝は原型ととどめてなくて最初誰かわからなかったけどw
藤原竜也はインチキくさい役が似合うなー
最後はちょっともやもやする終わり方だったけどね。
池田エライザと付き合いたい。— やぷ@マル爆隊 (@mbk_yap) October 20, 2018
映画「億男」終了。金ってなんだろうなぁ。ストーリーはモヤモヤする部分多すぎてあれだけど、言ってることはいちいち深いんだよなぁ。一万円って一円と同じ重さだけど重さは違うんだよね。なんだかなぁ。ちょっと辛くなる映画だった。
— 映画プリキュアを見ろ (@Hassy_rktnprpr) October 20, 2018
ここでは、この作品「億男」が結局伝えたかったことはなにか。考察や感想、お金や幸せに対する答えについても紹介していきます!
Contents
億男:あらすじ・ストーリー
兄が3000万の借金をして以来その返済のために、昼は図書館司書、夜はパン工場で働きづめの毎日を送る一男(佐藤健)。妻や子供とは、一男が借金の返済のことばかりを考えていたせいで、別居を余儀なくされていました。
そんなある日、一男は3億円もの大金を宝くじで引き当てます。これで借金も返済し、家族ともやり直せる!と喜んだ一男ですが、過去に宝くじを当てた人々をインターネットで検索してみると、悲惨な結果ばかり……。
不安になった一男は、かつての親友・九十九(つくも)に15年ぶりに会うことに。九十九は起業して億万長者になっており、一男は彼にお金の使い方を聞こうと思って彼の元を訪れたのです。
久しぶりの再会と酒、九十九の豪遊っぷりに酔いつぶれた一男。彼が目を覚ますと、九十九と一男の3億円は跡形もなく無くなっていました。 一男は九十九の手がかりを探すために、九十九の昔の仕事仲間の元を訪ねます。いろいろな大金持ちと出会うことで、一男はお金の価値を学んでいきます。
億男:映画でなにを伝えたかったのか・メッセージについて
「億男」この映画が伝えたかったことは、考えるきっかけだと思います。
結論からいうと、お金とはなにか、幸せとはなにかという疑問に対して、一つの答えはありません。
一人一人その答えは変わるものです。人が疑問に感じ人考える、そこから価値や答えは生まれるものです。この映画では、たくさんの人物が登場し、その人それぞれのお金や幸せに関する価値観を話しています。
そのため、一見映画のストーリーに一貫性がなく、モヤモヤする気持ちになってしまうのです。人は疑問に対して答えが一つでなかったり、曖昧なものだモヤモヤするものです。
しかし、お金や幸せの価値観をテーマにした場合には答え無数にあるため、モヤモヤするのはしょうがないこと。いや当然のことなのです。
億男:お金の正体は人それぞれ
映画には、九十九と同じバイカムという会社を経営した、百瀬、千住、十和子が登場します。一男は、九十九を探す中で百瀬、千住、十和子と話し、お金について考えるきっかけを持ちます。
みなさんは、登場人物のお金の価値観を聞いて、共感できたものはありましたか?
一男(佐藤健)の価値観:お金があればすべてを解決できる
#億男 #佐藤健
改めて豪華俳優陣の演技に感心
佐藤健は、借金返済に疲弊して毎日を暮らす一男役
オーラを完全に消し去り、ダサ情けない一男になりきった
一男は観客をこの映画に誘う道先案内人だから目立っては🆖
学生の時の煌めきと今のショボくれ具合のコントラストが絶妙✨ pic.twitter.com/B47jDBWljH— すずめ (@f8TPg98Fl51dmjf) November 4, 2018
主人公である一男の目的は、3000万円の借金を返済して、家族と幸せに暮らすというものです。
お金があれば、なんでも解決できる。そう考えているのが彼のお金に対する価値観です。
贅沢があまりできないときには、お金がもっとあれば…と感じますよね。そしてそのような人は、お金があればなんでもできるのにな。と今上手くいっていない理由を全てお金のせいにしていしまうことがあります。
これは主人公の一男だけではなく、多くの人が感じていることなのではないでしょうか。
ただ、一男はお金に執着しすぎて、それ以外のことを考えなくなり、家族を失ってしまうという本末転倒の結果になってしまうのです。
百瀬(北村一輝)の価値観:お金が生活のすべて
「億男」の百瀬は原作では熊のような巨漢🐻で印象に残るキャラだったのに、原作通りにデブ俳優が演じていないといういつもの悲しみに暮れています😭 pic.twitter.com/LiYaclhgSz
— シネちゃぶ (@cinechub_loaf) October 18, 2018
ふさふさの髭に、こてこての関西弁。かなり強烈なキャラの百瀬。あきらの紹介によって競馬場で一男と話をします。
百瀬は、お金に対する執着も非常に強いです。一見、億万長者のように振る舞っていますが、会社は上手くいっていなく見栄を張って生活しています。
一度上げてしまったお金の価値観は下げられないということも彼の行き方から教えてくれますね。
百瀬は一男と話すことも無駄と言い切り。時間もお金で換算します。お金に執着しすぎて、お金が生活の中心になってしまっている。お金がすべて。という価値観です。
百瀬はストーリー中の言葉を使うと、常にお金のことを考え、そのせいでお金に自分の生活が振り回されているのです。実際に一度上げてしまった生活レベルを下げられず見栄を張って生活し、お金に振り回されてしまっています。
お金に強い執着をもつという点では一男とも似ていますね。
千住(藤原竜也)の価値観:お金はなんでも買える紙
えっ億男25日に金曜ロードでやるんだ、、ついに千住さんが地上波に😂 pic.twitter.com/EkJkSBfwYV
— さよ (@marukawanois) October 1, 2019
怪しすぎる宗教でお金を搾り取っている千住。百瀬の紹介で、合うことになりました。
彼はお金に関する価値観の講演をして、お金を稼いでいます。人々にお金をばらまかせながら、それをアイロンで伸ばしているシーンは印象的でしたね(笑)
彼の発言では、お金のことをなんでも買える紙。紙が神様とまで言っています。お金で安心感や家族も買えるというのが彼の価値観です。
その点では、一男と共通している部分があります。
一男は、千住との会話の中で、家族に値段は付けられない。お金で家族は変えないといいつつも、3億があれば、すべての問題が解決すると思っていました。
一男は自分で自覚はありませんが、お金があればなんでも買えると思っていたです。
千住と近い価値観をもっていた、一男は千住との会話で自分の矛盾に気が付きます。
もしかしたら、一男が最初の価値観のままだったら、百瀬のようになってしまうという末路を百瀬という人物で表現していたのかもしれませんね。
十和子(沢尻エリカ)の価値観:お金は存在自体にに意味がある
高橋一生の秘書を務めていた十和子……とわこ……政次の秘書とわ……うあああああああああああああ#おんな城主直虎 #億男 pic.twitter.com/vYU6NQY2p1
— Tomoko Okubo (@ebelastin) September 17, 2018
若くして、10億円を手に入れながらも公営住宅で質素な暮らしをする十和子。
彼女は、お金を使うことにはあまり興味がありません、お金は貯めるもの、あることに意味があるという価値観を持っています。
お金はあるだけで、安心感をもたらします。使うことに幸せを感じるのではなく、所有していることに価値を見いだしています。
最近ミニマリストという人たちが流行っています。ミニマリストは、お金を使うことよりも貯めることに重点をおいている点で、十和子と同じような価値観なのかもしれません。
畳や襖に大金が隠すという彼女の行き過ぎた、お金に囲まれていたいという欲求は衝撃的でした。しかし十和子の価値観は、お金をずっと所有していたいという欲求です。お金の所有に安心感を求めるという意味でこれもまら一男の価値観と共通点がありますよね。
九十九(高橋一生)の価値観:お金は人を変えてしまうもの
億男からもう1年だなんて早いな…( ´ᐞ` )九十九さんの色気具合たるや❤︎ pic.twitter.com/Phybb01YH5
— Ꮶ a n a 🌼 (@k___is1209) October 19, 2019
九十九はお金は、人を良くも悪くも変えてしまうものだという風に考えています。
九十九はお金が人間を変えてしまう様を目の当たりにしてきました。
それは、元バイカムの百瀬、千住、十和子の3人の様子を見て感じたのです。何度か、バイカムを売る前の3人が映画ででてきましたが、お金をもってからの人柄とは全くと言っていいほどキャラが違いましたよね。
九十九は、お金を手にした親友の一男が、バイカムの3人と同じように変わってしまうのが、嫌だったのでしょう。だから一男からお金を取り、お金について冷静に考えて欲しかったのだと思います。
どうでしたか?みなさんは登場人物の価値観の中で共感できたものはありましたか?
億男:映画の結末の意味
映画の結末も、もやもやしたような終わり方でしたよね。
高橋一生演じる九十九が電車の中で再び現れ、一男に3億をそのまま返しました。
九十九は、バイカムの仲間たちのように変わってほしくない。そういう願いから、お金を一時的に預かっていたのです。
親友の将来のために、数日間だけ神様に頼んで、この世に降りてきた。目的を達成し、そして靴に金を入れて、また天に帰る九十九。
九十九はもう、この世に居ない人だったんじゃないか。
電車の中の、このうっすら笑う横顔に何故かそんな風に思ってしまったのです。#億男 #高橋一生 pic.twitter.com/wKg62VVlMZ— 三号亭チェブノ介 (@chebunosuke_ink) October 25, 2019
そしてシーンが変わり、一男の妻である万佐子と子どものまどかが登場します。
そして、二人の家の前には新しい自転車が置いてあるのです。
3億が手元に帰ってきた後に、一男が最初に買った物は、子どものまどかが欲しがっていた新しい自転車だったです。そこで映画は終わります。
一男は、それまでお金があればすべてのことは解決する!そういう風に考えていました。
しかし、現実は異なり3億円があっても妻と子どもは、一男のもとには帰ってきませんでした。
このラストシーンは、一男はのお金の価値観の変化を表しています。
今までの一男は、お金があればどんな問題も解決する。という考えでした。
しかし、元バイカムの百瀬、千住、十和子と話をしたり、妻とのやり取りの中で、
お金は、良くも悪くも人を変えてしまうもの。という九十九と同じような価値観に変化します。
一男は3億円があれば、家族が戻ってくると考えていました。しかし妻万佐子は、3億円というお金のもっている一男に対しても一切の興味を示しませんでした。これは、一男が借金(お金)に囚われ、お金のために生きる人間に変わってしまったからです。大金をもったとしても、一男のお金に対する価値観は変わりませんからね。
しかし、ラストシーンでは一男は自転車をプレゼントしました。借金のことしか考えていなかった一男ですが、最初に使ったのは借金の返済ではなく、自転車だったのです。
つまり、借金の返済のために生きていた一男は、初めて家族のことを思いお金を使ったのです。
これは借金の返済を目的に生きていた一男が、家族のために生きるという目的に変った瞬間です。
お金は、良くも悪くも人を変えてしまうということを理解でき、自分のお金の価値観は間違っていたということを認め行動で表しているシーンと言えます。
不器用な一男なりの、家族に対する償いなのでしょうね。
まとめ
・「億男」が伝えたかったことは、お金と幸せについて「考えるきっかけ」。
・お金と幸せの答えは一つではなく、人それぞれに存在するもの。
・ラストシーンは、一男の価値観が変わったことを表している。
最後まで見ていただきありがとうございました!
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